一般的な外国暮らしには目新しさがないと感じているなら、アジアに目を向ける時かもしれません。
移住先としての中国への関心は劇的に増えています。けれども、中国独特の文化や生活スタイルは、アジア地域への憧れがあったとしても、欧米諸国から海外移住を考えている人にとって理想的な移住先とは言えないようです。
その他タイや、シンガポール、マレーシア、ミャンマーのような地域は最近、欧米諸国企業の転勤でない限り、ビザや就労許可の取得が難しくなってきています。残念ながら、外国人英語教師や起業のための申請は、合法であっても冷遇されつつあります。
そこで、お薦めしたいのがベトナムです。かつては穴場的だったベトナムも、最新の調査では、海外移住先として現在トップテンに入っています。東南アジアに位置するベトナムは、過去の苦しい時代から抜け出し、8万3千人という在越外国人の助けを借りながら力強く前進しているところです。多くの在越外国人によると、ベトナム人が人懐っこい性格であること、生活・文化に慣れるまでの期間がさほど大変ではないとのことです。現在、ベトナムでは外国人労働者の需要が高く、特に幼稚園から大学までの教育部門で必要とされています。
生活スタイルは活気にあふれていて、暮らしているうちに、多くの人が仕事以外の余暇の時間を楽しむことだけでなく、貯金も可能だという結論に至るようです。インターナショナルスクールの教師が人気で、ある在越外国人によると、友人の5人中4人が、その職業に大満足しているとのことです。教師志望で、母国での正式な教員資格がない場合は、地元の小学校で働くことが可能でしょう。外国人就労者を求めている他の部門は、テクノロジ—部門、銀行や製造業、小売業など引く手あまたです。特に小売企業は積極的に外国人の雇用を行っています。賃金レベルも高く、在越外国人労働者は増加中です。賃金の平均は、同じ職業のベトナム人よりも30〜50%も高い状況にあります。幹部職に就くと、給料の他に、家族の授業料、住宅賃貸料、お抱え運転手、渡航費などの福利厚生も、快適な生活を送るには十分すぎるというほどついてきます。
ある在越歴2年のフランス人ソフトウェアエンジニアは、月額2,500ドルの賃金に何の不満もありません。彼の月収は現地の人の年収に相当するほどだからです。また、ベトナムに30の分校を持つ英語スクールは、高額な給与を支払ってくれるだけでなく、就労許可やビザ取得のためのサポートを行い、赴任後最初の1週間の宿泊費、赴任先までの渡航費までカバーしてくれます。他に月給2,000ドルの会社もあります。人材だけでなく、外国のものなら何にでもお金をつぎ込み、またそうすることが好きだと言われる外国人労働者の雇用者達。これは、戦争でベトナム固有の文化が破壊され、まだベトナム人としての誇りを取り戻し切れていないことが理由にあるかもしれません。